2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

しましまろ

もうすぐ次男坊が三歳になる。 上の子とよく遊ぶおかげか、何でもよく兄の真似をして発語も早く、色々と話す。 微妙に間違うのが可笑しくて可愛くて、本当はいけないのだろうけど、敢えて正さないでそのままにしている。 「マシュマロ」は「しましまろ」。 …

泥棒

すぐに書き留めなかった為に部分的な記憶しかない。 何の都合だったか、断り切れずに見ず知らずの男を家に入れてしまった。 用事を済ませたら早々に帰ってもらわなければ、と考えている。 寝室に居る子供達と妻の様子を見に行くと、居間の方から洗面所の方へ…

灰色の部屋

半地下のようになっているマンションの一室。 洗面所には大きな鏡が張ってあり、その一部がマジックミラーのようになっていて、鏡の裏に小型のモニターが取り付けられており、来客があるとそこに映し出される。 古い装置で解像度は低く、映像はやや不鮮明で…

死者の助け

長年お世話になった恩師の死、甥の死、両親の死。 様々な形の死について、考えさせられる機会が多くなった。 これは自分が歳を重ねた結果として自然な事であるし、自分の死については割合感傷的にならずに冷静に考える事が出来るが、妻や子の事については、…

バンシー

三十日の十時を回った頃。 甥が自死したらしい、との知らせを受ける。 何故そのような事になったのか、詳しい事情が全く解らず、困惑する。 甥が成人してからは、日頃から親しく接していた訳ではないが、小さな頃には何度か子守を引き受けたりした事があった…

硝子と会話

二つの夢を見た。 一つ目の夢。 屋上に硝子張りの温室がある、古びた三階建ての家で暮らしている。 知り合ってまだ間もない女性が訊ねて来て、その温室の中で会話をしている。 互いの事をまだよくは知らないが、会話の内容は大変興味深く、とても楽しい。 女…