普段漫画はあまり読まない、などと言っておきながら
舌の根も乾かぬうちにまたもや漫画なのだが。


南伸坊さんの「李白の月」を読んだ。

李白の月 (ちくま文庫)

李白の月 (ちくま文庫)

非常に面白かった。


読む人によっては「なんじゃこりゃ」
と言われてしまいそうな話ばかりが載っているけれど。
江戸時代後期に根岸鎮衛という人の書いた「耳袋」という本があって、
小泉八雲の「怪談」と並んで大好きな本なのだが、
この本にはその中国版とでも言うべき珍妙で不思議な話がいくつも紹介されている。
原典では淡々と事が起こり、何の落ちもなく唐突に終わるのだが
この本では著者による解釈が書き添えられていて、それも読んでいて楽しい。


突然人の首がコロリと落ちたり甕が化けたり。
やはり怪しの世界は楽しい。