月に何度か
いや
週に何度か


床に倒れて
「もうなんにもしたくなぃぃぃ!」
とジタバタしてみたい日がある。


一人で暮らしている以上
自分の食事は自分で用意しなければ
いつまで経っても食卓には並ばず
食べ終わった皿は
自分で洗わない限り
いつまで経ってもシンクに居座り
床に放り投げたゴミは
自分で拾い上げるまで
いつまでもそこから動かない。
「たまには自分でゴミ箱に飛び込んでみたりとか
気のきいた事してみせろよ。」なんて毒づいてみても
ゴミは沈黙を守り続ける。


当たり前の話だが
それが切ない夜もある。


元々酷い面倒臭がりなのだ。
小さな溜息を一つついて
気を取り直して洗い物を片付け
ゴミは拾ってゴミ箱へ
洗濯物を畳んで
少し大きめな溜息をもう一つ。


振り向いたらチィさんが
「終わったの?じゃあ次はブラッシングね。」
と倒れて待っていた。


少し気分が良くなって
いそいそとブラシを手に取る。
独りじゃないっていいな、と思う。
食事は作ってくれないけど。
皿は洗ってくれないけど。
掃除はしてくれないけど。


それでも
独りじゃないっていいな、と思う。