超肥満の夜行性の鳥って何ですか
ソファーに座ってテレビを観ていたら、
すぐ横の窓の庇の上に
何か大きな鳥の様なものが留まる音がした。
小鳥の様な軽い乾いた音ではなくて、
聴き慣れない、重さを感じさせる湿った音だった。
窓のすぐ側で寝ていたチィさんが飛び起きて、
眼をまん丸に見開いている。
いつもなら間髪いれずブラインドの向こうへ飛び込んで行くのに、
耳を伏せて窓の方を見たまま、じっとして動かない。
ブラインドを上げて真っ暗な外を見廻してみたが、
別段何も変った様子はなかった。
夜中に飛ぶ大型の鳥?
まさか駅前の住宅地に梟が居るとも思えないが、
何か他にも夜中に飛び回る生き物が居るのだろうか。
以前にも少し似た様な事があったのを思い出した。
バサバサ、という音に続いて、体に振動を感じるくらいの大きな音で
屋根の上をドタドタと対角に走り過ぎて行くのがはっきりと判った。
振動で窓が揺れるほどだったから、
頭の中にずんぐりと太った鳥天狗の姿が浮かび上がった。
日が昇るにはまだ早い、真夜中の事だった。
この辺りは
いったい何が飛んでるんだろう。