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伝える

姪がハロウィンメイクをしに来た次の日。

置いて行った荷物を取りに来がてら、晩御飯を一緒にする事に。

遠くに住んでいる訳ではないが、こうしてのんびりと一緒に過ごす機会はそう多くなく、生前母が彼女に伝えたくて伝えられなかった言葉や気持ちを、早く伝えてやらねば、と思いながら、一年が過ぎてしまっていた。

僕の母は姪にとっては祖母になるが、母親代わりでもあったので、男ばかりに囲まれて育った姪の事は最期まで何かと心配の種が尽きず、自分が去った後、姪は誰に相談したり頼ったり出来るだろう、というような事を大変気にしていた事、何かあれば僕にでも妻にでも話して欲しい、話くらいはいつでも聞いてあげられるから、といった内容の事を伝えた。

姪は大粒の涙をぽろぽろと零して話を聞き、これから誰に色々な事を相談したらいいのだろう、という不安を持っていた、と話した。

父親や兄弟たちは居るが、時には別な相談相手が必用になる事もある。

そうした時に、母が果たしていた役割には遠く及ばずとも、ほんの少しなら役に立てるかも知れない。

ずっと伝えねばと思っていた事が伝えられて、僕も少し肩の荷が下りたように感じる。