写真展の事

神々しい

20日の事。


以前からずっと観たかった
グレゴリー・コルベールの写真展、
ashes and snow を観に行った。


写真も映像作品も期待通り、期待以上に素晴らしい。
殊に動物たちを撮影した映像は
どうしてこんな瞬間を捉える事が出来るのかと
不思議に思わずにはいられないほど。
女性ダンサーが少し煩く感じられたのは、
きっと動物たちの映像があまりに素晴らし過ぎるからだ。
動物たちのあの美しさの前にあっては、人などとても敵わない。


聞いていた通り、コンテナを積み上げて作られた会場の中はとても寒くて、
時折足許から這い上がって来る冷えを手で擦って振り払いながら
映像作品に見入った。


象の眼の優しいこと。
豹の被毛の美しいこと。
キンカジューやスナドリネコの可愛らしいこと。
矢張りあの映像を観ていたらどうしても欲しくなって、
DVDを買ってしまった。
テレビは故障したままで、帰って来ても観られないのに。
それから音楽も素晴らしかったのでサントラも…。
サントラは蝋引きの固い紙のパッケージに直に入っていて、
取り出すだけで盤面に傷が入るという衝撃的な仕様になっていたが、
それさえも許せてしまうほど気に入った。


写真展でこれほど観たいと思ったものにはこれまで出会わなかったし、
これからも出会うかどうか。
写真が雄弁なのか動物たちが雄弁なのか、
訴えかけるものの多い写真ばかりだった。