結び目

ホントに不器用だねぇ

硝子のペンダントヘッドが増えたので、
HEMPで首から下げる為の紐を編んでいる。


「結ぶ」という事が下手だから、
出来上がったものはどれも奇妙に捩れていて、
正直なところ首に掛けるのが恥ずかしい。
均一に力を掛けて結んで行かないから太さは不揃いだし、
縺れているところがあったり、簡単に解けてしまう箇所もある。
解けるのを恐れて何度も固結びにした結び目は非常に不恰好で、
引き千切れるほど力一杯編んだ筈なのに、ちっとも頑丈じゃない。
出来上がったものをじっと眺めていると、
臆病で、そのくせ行き当たりばったりな僕の性格そのものだ。
結び目の一つ一つにそれが嫌と言うほど見える様で、切ない。
「味」と呼ぶには余りにも不恰好過ぎる。


たった一本、紐を編んだだけでも
臆病で不器用な性格が滲み出てしまう。
こんなに苦労しなくても、無駄な力を掛けず
編目の揃った綺麗な紐を編める人も居るのだろう。
そういう人は、生きるのも巧い気がしてしまう。
綺麗に編み込まれた人生を生きている気がしてしまう。
もっと器用に生きたい。