長く会っていない友人から小包が届いた。


何だろうと開けてみると、
ふんわりと林檎の優しい香り。


箱の中身は、
缶詰、瓶詰、押し麦、お茶漬け海苔、
御菓子、果物、靴下まで入っている。


まるで田舎の母から届いた救援物資の様だ。
いや、実家からだって
こんなに優しい贈り物をされた事はない。


ダンボールからはまだまだ色んな物が出てくる。
欲しかったCDや、髑髏の彫り物が施された小箱。
そして、どどーんと大きな缶入りの粉ミルク。


友人の家には新しい家族が増えたばかりなのだ。


そうか。と、膝を打つ。
箱を開けた時の優しい香り。
林檎の所為だけじゃないんだ。


優しさと幸せのお裾分けに心から感謝。


まるでクリスマスプレゼントとお年玉が一緒に来た様な嬉しさだ。
優しい贈り物には人を幸せな気分にしてくれる魔法がかけられている。
僕ももっと贈り物をしよう。


チィさんにはマタタビが入っていた。
僕の方が喜んでるけど。