時間が経てば経つほど辛くなるのは何故だろう。


小さな額に何度くらいキス出来たかな
千回か一万回か、きっともっとした気がするし、
それでもまだ少しも足りない。
そろそろ化けて出るくらいはしてくれてもいいのになあ。


羊毛でレリーフを作った。
近所の額縁屋さんに持って行ったら
親切に相談に乗ってくれて、きちんと額装してくれた。



ニードル・フェルティングは本当に時間が掛かる。
針で刺し固めるのだから、どんなに頑張って何千、何万回と刺し続けても、
何日も眠らずに刺し続けても、仕上がるのは掌に乗るくらいのものでしかない。
その時間は縮め様もないし、刺した分だけしか羊毛は形になって行かない。
何時間も同じ作業を繰り返しながら、色々な事を思い出し、考える。
物を作る、という作業から、何かもっと別な時間を過ごしている様な気がした。
刺している間、チィさんをとても近くに感じた。