悼む


Jóhann Jóhannsson - A Song for Europa (Live on KEXP)

先月、48歳の若さで亡くなった作曲家、ヨハン・ヨハンソン

昨年公開された映画「メッセージ」で知って、ああ、いいな、この人の曲をもっと聴いてみたいな、と思っていたのに。

繊細で耳に残る哀しげなメロディーや、水の底にゆっくりと沈んで行くような、またはゆっくりと浮上して行くような、静かな曲調。

それも喉元に突きつけられたような残酷な哀しみではなくて、何処かいたわるような、哀しむ人の背中にそっと手を添える様な優しさがあって、美しい。

 


Johan Johansson - Prisoners OST - The Candlelight Vigil

 

ああ、そうか。

悼む為の曲なんだ、と独り合点する。

去ってしまった者を悼む為の、残された者をいたわる為の。

勿論本当はそうではないのかも知れないけれど、こんなに美しい曲なら、自分の葬儀で流して貰いたい、とさえ思う。

きっと家族をいたわってくれるだろう。

ちゃんと悲しみに向き合って、何時かその痛みが癒える様に、背中に手を回し抱きしめてくれるだろう。

そう思えるような素晴らしい曲が、何曲もあった。

こんなに美しいものを残せる人が早くに去ってしまうのは、本当に悲しい。

 


Theatre Of Voices - Jóhannsson: Orphic Hymn

 

ブレードランナー2048」からの降板も、とても残念だった。

「メッセージ」でもそうだったように、この人の曲は映画にとって本当に重要な役割を果たしただろうに。

この映画の為に作っていたであろう未発表曲が、何時か何処かで公開されるといいのに、と思う。

 


Johann Johannsson - Good Morning, Midnight & Good Night, Day / Orphée (Video)

 

 ブログへの直貼が出来なくてYouTubeに移動しないと聴けないものも幾つかあるけれど、是非沢山の人に知って貰いたい。

本当に素晴らしい曲ばかりだから。