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その二


寝起きでぐったり疲れているというのも妙な話だけれど、
少しも休まった気がしない。
居間の絨毯に横になった途端に、また眠ってしまった。


前の夢で見た家にまだ居て、今度は昼間の様だった。
僕は家の外で自分の布団を探し歩いている。
それは何故か近所のどぶ板の上にきちんと敷かれており、
日差しを浴びて膨らみ、真っ白に輝いていた。
持ち帰ろうとしてよく見ると、端がどぶ板から落ちて濡れ、
酷く汚れてしまっていた。
早く洗ってしまわなければ、と思う。
振り向くと妻とチィさんが付いて来ていた。
チィさんが外に居る。
外で離してしまっては駄目だよ、捕まえられないよ、と言うと、
妻は「あ。」と言って捕まえ様とするのだが、
矢張りチィさんを捕まえる事は出来ない。
どうしよう、これは困ったことになったぞ、と
苛立たしい慌てた気持ちのまま目が覚めた。


夢から読み取れる事が何なのかさっぱり解らない。
二度目の夢に出て来た家や近所の様子は幼い頃に過ごした場所に似ていた。
布団の白さとどぶ水で黒く汚れた部分の対比が酷くはっきりとしていて、
墨でも溢した様だった。
チィさんは元気一杯で外の様子に興味津々。
そこら中の匂いをふんふん嗅いでのしのし歩き回っていた。
呼んでも振り向きもせず、大人しく家へ戻ってくれる気は全くなさそうだった。


チィさんが元気な頃にはこうした夢を何度も見た。
窓を閉め忘れてそこからチィさんが出て行ってしまう夢や、
自分の不注意から起こる事態から護ってやれない夢。
何れも不快で起きた後にも焦燥感や自己嫌悪の気持ちが強く残る。
しかし未だにこんな夢を見るとは。