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クリスマスまで何とか漕ぎ着け、一緒に年を越す事が出来た。
本当によく頑張ってくれたと思う。
通院にも、毎週の注射にも、苦手な流動食や投薬にも、
あのチィさんが、さほど激しく抵抗もせず、
怖じたり非難がましい態度も見せず、少し煩そうにするくらいで、
まだまだ一緒に居たいという僕たちの我が儘に
本当によく付き合ってくれた。


年が明けて、
「そろそろ少し休んでもいいでしょう?いっぱいがんばったよ」
とでも言う様に、急に萎んだみたいに小さく細くなって、
足許がよろよろと危なげになった。
片方の目の周りが腫れて塞がった様になり、
沢山の涙が溢れ出して痛々しい。
病院で診てもらったら、涙腺炎が酷くなっただけではなくて、
驚くほど沢山の血膿が溜まっていた。
抵抗力がすっかりなくなってしまった所為で、
これから身体の色々な部位にそういう事が起こるのだそうだ。


もう点滴や投薬では誤魔化しが効かない段階へ来たのだと言われた。
随分無理をさせてしまった。
すまないという気持ちと、健気によく耐えてくれた事への感謝、
それでもまだ、行って欲しくない。
しかし何よりも、絶対に苦しませたくない。


背中に手を添えれば微かに喉を鳴らし、
時折ふらつく脚で必死に歩いて僕たちの居る部屋へ来ようとする。


僕の一番小さな、一番大切なともだち。
これから君に何がしてあげられるだろう。
何をしてあげたらいいだろう。