火曜早朝。
ニチコさんから妻の携帯に着信。
僕はサイレントにしたまま眠っていて、着信に気付かなかった。
兄が救急車で運ばれたのですぐ病院へ向かって欲しいとの連絡。
すぐに着替えて病院へ向かう。
兄は心臓の手術を何度か受けている経緯で、時々具合が悪くなる。
周りの者はその度に冷や冷やする。


救急で運ばれるとまず初療室というところへ入る。
兄はそこで心臓に微弱な電流を流す処置を受けていた。
処置が終わってからも息苦しそうで、顔色が悪い。
全身麻酔からまだ醒め切っていない。
病室がなかなか決まらない。
必要な事だから仕方がないのだけれど、
息苦しくて話す事もままならない患者の傍で、
何度も何度も病室の値段を確認しに来るのに苛々する。


兄の家に居る犬も同時に具合が悪くなり、
ニチコさんが付き添っているとの事。
どうしてこうも立て続けに悪い事が起こるのか。


幸い大事には至らず、兄は次の日には家に帰された。
胸を撫で下ろしたのもつかの間、
今日はチィさんの通院帰りに、
今度は父が倒れて救急車で運ばれたとの知らせを受けた。
こちらも幸い大事には至らなかったが、
あんまり良くない事ばかりが続き過ぎる。
何だか理不尽な気がして段々腹が立ってきた。


まだ何かあるなら、全部まとめて僕のところにくるといい。
僕の周りの者に、もうこれ以上何事も起こりません様に。