今年も一緒に誕生日を迎えられた。
それがとても嬉しい。


窓辺で日向ぼっこをして
まるで無防備な様子で寝込んだり、
起き出して時々思い出した様に不満げな声を上げ、
まだ仕舞わずにいる火燵にのそのそと入り、
暫くして出て来たかと思えば
不機嫌そうな寝惚け眼でこちらを見詰めていたりする。


それだけのことが、とても嬉しい。
あと何度こうして一緒に誕生日を迎えられるのか解らないけれど、
今はまだ、手を伸ばせば触れられる。
痩せた身体はまだ暖かく、喉を鳴らす振動が掌に伝わって来る。


今の僕に、他のどんなプレゼントが要るだろう。

最高の誕生日だ。