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その後

少し遠いがタクシーを頼んで猫専門の獣医へ行った。
ドライバーの方に事情を話すと、出来るだけ静かに運転してくれ、
メーターを上げずに診察が終わるのを待ってくれると言う。
ありがたい。


血液検査の結果、年相応に腎臓の数値が悪くなって来ている事が判る。
これは避けられない事だという説明を受ける。
錠剤の飲ませ方を教えて貰う為に実際に消炎剤を飲ませて見せて貰う。
尿は残っておらず、排出されているとの事。
腎臓が弱って水分を多く摂り、尿量が増え、
その結果として膀胱が過度な膨張と収縮を繰り返し、
疲労して炎症が起きる。
炎症が起きると少量の尿であっても不快感がある為、
トイレに出たり入ったりを繰り返す。
排尿し易くする為の点滴を受けた。


シート交換式の二層になっている猫トイレは
猫砂の汚れが判別し辛く、不衛生になりがちなので、
固まる紙砂を使用するタイプの物の方が安全だとの指摘を受ける。
火燵に長時間入ったままなのもあまり良くないらしい。
これは室温との温度差が激し過ぎる為、風邪をひき易くなるのだとか。
そして食事を療法食に切り替えて行かねばならない。
トイレはさほど抵抗なく受け入れてくれそうに思うが
チィさんの苦手な療法食を食べさせるにはどうすれば良いか…
気に入らない食事。大好きな火燵に入れても貰えない。
気の毒だが仕方がない。
何処かで少し、したい様にさせてやりたいとも思うが、
それで一緒に居られる時間が短くなるのは恐い。


落ち着いて対処しているつもりだったが、
帰宅してみると色々とおかしな事をしていた。
鞄の中にはトイレットペーパー一つとタオル、
財布は二つも入っていてその一つは空。
洗濯機の中には洗濯物と一緒に生地の弱っていたパウダービーズクッションが入っていて、
見事に破れて中の細粒発泡スチロールが洗濯槽を覆い尽くしていた。
細か過ぎて量が多過ぎて、振り払う事も出来ない。
掃除機で吸おうとしたが舞い散って髪の中に入り目に入り、
洗い流そうと飛び込んだ風呂場の壁をも覆い尽くした。
呆然とする様な惨状だ。
洗濯槽の裏側にもびっしりと付着している。
何度か空回ししてみたが埒があかない。
泣きっ面にパウダービーズだ。




チィさんがいつも通り不機嫌そうな顔で眠っている。
それだけが救い。
それだけで充分。