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日々それなりに色々な事がある。
書き留めないままに過ぎて行ってしまう。
特に忙しくしているという訳でもないのに
日が経つのが驚くほど早く感じられる。




数日前の事。
朝から軽い頭痛。薬を飲むほどでもないし、
少し横になっていればすぐに治まると軽く見て
予定していた事を取り止めにして家で大人しくしていた。
しかし夕方になっても一向に良くなる気配がない。
これは薬を飲んだ方がいいなと思ってそうしたのだが、
直後に急に酷くなり、すぐに吐き気がして来た。
洗面所で何度か嘔吐を繰り返して布団に倒れ込む。
急激に体温が下がって悪寒がする。
手足が震える。
寒い筈なのに冷たい汗が止まらない。
家人が帰宅したので、すっかり強張ってしまった首の後ろを揉んでもらう。
吐くだけ吐いてしまうと落ち着いて、随分楽になった。
肩が凝り過ぎていたのかも知れない。
頭痛が酷くなり始めてから吐くまでの間がとても短く、
自分で少しも予測がつかなかった事に少し驚いた。
これまでにも酷い頭痛から嘔吐を繰り返す事は幾度かあったが、
こんなに急激な変化は始めて。


具合が悪かったのはその一日きりで、
次の日にはすっかり元気になって
岐阜県美術館までゴヤの銅版画を観に出掛けた。
ゴヤの銅版画にある魑魅魍魎、妖魔たちの姿は何処かユーモラスで、愛嬌がある。
それに比べ、戦争をテ−マにしたシリーズに描かれる人間たちの姿は
実に残酷で情け容赦がなく、恐ろしい。
僕が親しみを感じるのは妖魔たちの方ばかりだ。
おかしな事だけれど、彼らの方が人の心を持っていそうに感じられる。


ゴヤの銅版画で一番好きなのは
「理性が眠れば妖魔が目覚める(生まれる」というタイトルのもの。
どの妖魔も表情豊かで生き生きとしている。
妖魔たちの中に、チィさんに似た姿を見付けて嬉しくなった。
妖魔にでもなって百年でも千年でも生きたらいいのに。



うちの妖魔さん