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無理を言って手配してもらった温水器の交換作業。
午後からは内装工事の業者を伴って具体的な交渉。
交渉と言っても先方の要求を殆ど鵜呑みにする他ない状況なので、
無理難題を言われやしないかと
ひたすら冷や冷やしながら頭を下げるのみ。


階下の住人は改装して二間を繋げて使っており、
その為真ん中に梁がある。
昨日の話では濡れたのがほんの一部分なので、
その梁の手前までの部分、一間分の工事で良いという事だった。
しかし、日が変わったら気も変わったらしい。
もう一間の方にも染みがあるので変えて欲しいとの事。
染みは明らかに外壁からの浸水で出来たものであって
今回の水漏れとは無関係だ。


下げ過ぎた頭をむくむくと擡げたくなる。
理不尽なりと嚙み付きたい衝動を抑えるのが難しい。
しかしふっかける気なら、もっと悪質な手口はいくらでもある。
百万もする着物が濡れたから弁償しろだの、
濡れてもいない壁の工事もしろだのと言い出す事も出来なくはないのだ。
これくらいの欲なら、まだ可愛いものなのかも知れない。
兄にも業者にもそう諭された。
それでも今の僕にとっては、随分と高い授業料だ。