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小泉節子「思ひ出の記」

思ひ出の記

思ひ出の記


内容は以前にweb上(青空文庫)で読んで知っていたし、
短い文章の薄い本だから、あっという間に読み終えてしまった。
それでも購入して手許に置く事が出来て、本当に満足。
久し振りに 丁寧な気持ちでページを繰る、という事をした。


真っ直ぐな飾り気のない文体で
訥々と語られるヘルンさんとの思い出。
その一字一句から、節子夫人がヘルンさんへ向けた眼差しの優しさ、暖かさ、
お二人の人柄や如何に互いを慈しんだかという事が
痛いくらいに伝わって来る。
行間から溢れ出る様な、それらの暖かな思い出に触れられる事、
こんなに優しい文章に触れられる事の幸せを噛み締めながら本を閉じた。
大切にしたい本。


それにしてもヘルンさんの静かで穏やかな最期は羨ましい限り。

私死にますとも、泣く、決していけません。
小さい瓶買いましょう。三銭あるいは四銭位のです。
私の骨入れるのために。そして田舎の淋しい小寺に埋めて下さい。
悲しむ、私喜ぶないです。あなた、子供とカルタして遊んで下さい。
如何に私それを喜ぶ。私死にましたの知らせ、要りません。
若し人が尋ねましたならば、はあ、あれは先頃なくなりました。
それでよいです。

 



ユオ、アーラ、デー

セテーシタ、レトル、

オメン、エン、デー、

ホーラ、ワラーダ


節子夫人が繰り返し口にしたというこの言葉は、諳んじてしまうほどに
何度も何度もヘルンさんから言われた言葉なのだろう。


You are the sweetest Little woman in the whole world.
 





小泉セツの「手作り英単語帳」


「ヘルンさん言葉」における小泉セツの調整日本語