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急遽スーツが入り用になったので、
重い腰を上げて試着をしに出掛けた。
普段はそうしたものに全くと言っていいほど縁遠い暮らしぶりなので、
気がつけば箪笥には作業着のようなものばかりが並んでいる。


黒いスーツを試着して鏡の前に立つ。
まるでプロパンガスのタンクか丸太が
背広を着込んでいるのかと見紛うばかりの有様だ。
似合わないにもほどがある。


こういうものを試着すると、必ずと言っていいほど店員さんに
「何かスポーツされてたんですか?」と訊かれるが、
スポーツはどれも不得手で興味も持った事がない。
丸太体型はおそらく、明けても暮れても大鋸で丸太を切る、
樵の様な生活を長く続けた所為で、*1
元々肩幅の狭いところへ胸板ばかりが厚みを増して、
洋服の似合わない身体になってしまった。
そのくせ手足は不釣り合いにひょろりと生白くて、
まるでマザーグースのハンプティー・ダンプティーの様だ。
結局選ぶ事が出来ずにすごすごと帰って来てしまった。
色々と準備しなければならない事が多くて
本当に間に合うのだろうかと気が焦る。


帰りに電化製品売り場に立ち寄った。
安物のmp3プレーヤーを持ち歩く様になったので、
少し音質の良いヘッドフォンが欲しくて
色々と試し聴きしてみたのだけれど、
僕の耳ではとても安いものと、とても高いものの音質の差しか
聴き分ける事が出来ない様だ。とても高いのは買えないので
中くらいのまあまあ音の良さそうなものが欲しいのだけれど、
そうするとどれも似たり寄ったりで聴けば聴くほど迷ってしまう。
結局それも選ぶ事が出来なかった。


という訳で今日の晩御飯のおかずしか買っていない。
どうもつまらない。







 

*1:大鋸は主に胸の筋肉を使う