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年末に体調を崩した兄は、一応の退院を許され、家族の許へ帰された。
年明けにはまた病院へ戻らねばならないが、
病院のベッドで年越しをせずに済んで良かった。
家族の許に居て欲しい。
兄の為だけでなく、兄の身を案ずる人たちすべての為に。


色んな事があったけれど、あっという間の一年だった。
年々時間が加速して行く様に感じるのは
それだけ残り僅かになったという事を
知らず知らずのうちに身体が感じ取っているのだろうか。
不思議と忙しない気持ちにはならない。


人は何の為に生まれてくるのだろう という問いに
人は何かをする為に生まれてくるのではない
生きているのが楽しい 幸せだ
そう思える様に生きる。その為に生まれてくるのだ
という問答を目にした。


成さねばならぬ、為さねばならぬ と
只管に自分を律して生きてきた父は
老いた今何を思うだろう。
幸せだったろうか。
ソファーに座って虚空を見つめるだけの日々を
今はどう感じているのだろう。




チィさんは暖かくした部屋で
満足げに丸くなって静かに眠っている。


チィさんにも、僕の大切な人たちにとっても
次の年が穏やかで良い一年となりますように。