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今年最後のゴミ出しをした。
家賃を振り込むために銀行へ行った。
自転車に乗って一駅先の別な銀行へも行った。
記帳して入金の確認をし、長い間放ったらかしにしていた
破損したカードの再発行をしてもらう為の手続きをした。


銀行はとても混んでいて、並ぼうとしたら思い切り横入りされて
小学校低学年以来、もう何十年も見た事もないような
あまりに露骨で見事な横入りだったので、
腹が立つとか呆れるとかよりも可笑しくなって。


椅子に腰掛けて呼ばれるのを待っていたら、
隣に座ったおばさんの背中を
乱暴に、とても乱暴に小突く男がいて。
おばさんは驚きもせず振り向いて、何か話してる。
ああ、これがこの人には日常なんだな、と解った。
同情も干渉もしないけれど、見たくない。
振り向いて男の顔を見た。
顔色の悪い、痩せた齧歯類のような、目つきの悪い男だった。
ばつが悪そうに目を逸らして小声になる。


小突かれるのも小突くのも、
誰かに乱暴な口をきくのもきかれるのも、
哀しいな。
もう嫌だな。


語気を荒げたり殺伐とした言葉を投げかけたり、
ここから先はもうそんな事から遠く遠く離れて暮らしたい。
もう飽き飽きするほどしてきたもの。
思い出すと自分に腹が立つし恥ずかしい。
捩じ伏せて締め上げてやりたくなる。
生意気で驕り高ぶった馬鹿な子供だった自分。


ああ、そうやって思い出すから嫌な気持ちになるのかな。
忘れない様にしなくちゃいけない。
自分のしてきた事を。