今だって誰にでも気を許して触れさせる訳じゃないけれど、
チィさんは昔、誰かに手を近付けられる度、びくっとして身を縮めてた。
だからこんな風に安心し切って撫でられてる姿を見ると
ちょっとだけ感傷的になってしまう。


素直に甘えられなくて、撫でて欲しいのに逃げてしまったり
自分を見てて欲しいのに物陰に隠れてしまったり
その癖寂しくなって、一階に行って大きな声で鳴いて誰かを呼んでみたり。


素直じゃないのはお互い様だから、どんな気持ちでいるか、
痛いほどよく解るんだ。


ほんの少しだけ人に甘えられる様になったのを、
いつも気紛れだってからかうけど
君が誰かに触れられて嬉しそうな顔を見せる度
本当はいつだって泣き出したい様な気持ちで見てる。


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