名古屋でガイドの真似事。
お二方とも初めてお目に掛かるのだが、
趣味が似通っているところがあるのは判っているので、
偏りの激しい僕がガイドでも何とかなるだろうか…


駅で待ち合わせ、御挨拶も早々に蓬莱軒へ。
早目に着いたのが幸いして、心配していたほど待たされずに済んだ。
店に着くなり早速プレゼントの交換会の様になって、何とも楽しい。
手焼きの美味しいクッキーや、お手製の東袋など、
一々小躍りしたくなる様な嬉しいものばかりを頂く。
どれも骸骨尽くしで、ツボを少しも外さないところが流石と言う他ない。
人を喜ばすのがとても上手な人たちなのだ。


蓬莱のひつまぶしは相変わらず旨い。
香ばしい芳香に、写真を撮るのも忘れて箸を着ける。
が、女性には少し量が多過ぎるかも知れない。
食後の腹ごなしにお散歩しながら名古屋市美術館へ。
河口龍夫 -見えないものと見えるもの-展を観る。
作品点数は少なかったが、空いていてゆったり観られたのはありがたかった。
押し合い圧し合いして観るのは苦手。


大須は水曜休みの店が多いと聞いていたが、
美術館から近いので行ってみる事に。
これで二駅ほどは徒歩で移動させる事になる。
脚は疲れないだろうかと少々心配しつつ強行軍。
古着屋と玩具店くらいしか案内出来ないけれど、
大の大人をそんな処へ連れて行って退屈させやしないかと、
これまた少々心配したが、大の大人はそんな処でも
大いに愉しんでくれる懐の深さを身に着けていて、
ホッと胸を撫で下ろす。


楽しい時間は早く過ぎる。
まだまだ腹ごなしが足りなかったが、名古屋駅へ戻って
山本屋本店の味噌煮込みで〆た。
ここでも写真は撮らず只管食べる。
無言で食べる。


お名残惜しいが何時までもお引き留めする訳にも行かず、
お別れしてから、折角綺麗に飾り立てられた駅前の
イルミネーションへ御案内するのを忘れていた事を思い出した。
相変わらずの頼りないガイド振りで申し訳なし。
次回こそ綿密に計画を練って…と、闘志を燃やす。


お二方とも思った通りの素敵な人たちだった。
良い友人が得られてありがたい。
越してからの楽しみが増えた。