What a wonderful world

あら、新しい敷物ね?

昨日の寒さが身に沁みたので
無性に暖かな上着が欲しくなった。
先日出掛けた時にショッピングモールの古着屋で見掛けた
フード付きのフライトジャケットを買う事にした。
そろそろこざっぱりとした服装を心掛けたいのは山々だけれど、
文句なく暖かくてお財布にも優しくて
それなりに愛着も持てて・・・となると、
やっぱり放出品になってしまう。


買い物を済ませてふらふら歩き回り、
そろそろ帰るか…と思ったところへ、
「うろねさん(仮)うろねさん(仮)、
御託けが御座いますので、お近くのサービスカウンターまで…」
などと放送で呼び出された。
こんな事、何十年振りだろう。
その後には続いて迷子のお知らせが流れている。
驚きつつもサービスカウンターを探し、
「先程放送で呼び出されたうろね(仮)ですが…」と申し出ると、
「お客様、お財布はお持ちですか?」
ポケットを探ってみると、ある筈の財布の膨らみがない。
「あ・・・」顔が引き攣る。
サービスカウンターの受付嬢、深く頷いて
「警備室の方でお預かりしておりますので、そちらで少々お待ち下さい。」
電車賃もなくして、どうやって帰ろうか、などとすっかりしょげ返っていると、
警備員が持って来てくれた財布は、意外な事に中身もそのまま無事だった。
どうやら親切な人に拾われたらしい。
ありがたや。
世の中、まだまだ捨てたものじゃない、という気分になる。