独り遊び

お土産忘れないようにね

プレイヤーに音楽を入れて聴きながら歩くと
何でもない日常の光景が、ほんの少しだけ変る。


コミカルな曲を聴くと
道行く人は皆面白可笑しいコメディアンに変身するし
ドラマティックな曲調のサントラを聴けば
皆がサスペンスたっぷりな物語の登場人物になる。
悲しい曲調のものを聴きながら歩くのも好き。
ここでモノクロ映像を挿入しつつ暗転。とか
曲はゆっくりとフェイドアウトしつつ映像はストップモーション。とか
頭の中で色々な演出を練りつつ道行く人を見る。


昔からそんな独り遊びが好きだった。


明日から暫く帰省する。
プレイヤーには新しい音楽を取り込もう。
日常から離れた場所で気持ちを自由自在に遊ばせるコツは、
もう一人の自分がいつも俯瞰で見下ろしている、
という感覚を忘れない事。


どんなに深刻な事態に直面しても、
俯瞰で見下ろしているもう一人の自分は
それをコメディーに仕立て上げる演出力を持っている。
長年鍛えて来た力。
信じたい。