久しぶりに中野に行った。


昔よく入った釜飯屋さんで食事をする事にした。
中野ブロードウェイの二階、隅っこにある小さなお店。
久しぶりに覗いて見ても、昔とちっとも変わらない。
いつも座っていた一番奥の席に腰掛けると、
10年の月日が一瞬で経過したかの様な錯覚を覚える。


すっかり変色してしまった店先の食品サンプル
古びて小さな店構えからは想像が付かないが、
ここの釜飯はとても旨い。


鯛釜飯はあっさりとした味付けで上品な仕上り。
金時豆の釜飯はふっくらとして香ばしく、
豆の旨味が存分に味わえる。
つけ合わせの小鉢もバランスが良く、味噌汁も美味い。
優しい味。ほっとする味。


引越しで少し遠くなってからは
なかなか気軽に行けなくなってしまったが、
以前にどうしても食べたくなって電車を乗り継いで行ってみたら
お店が閉まっていてがっかりした事があったので、
懐かしさも手伝ってかいっそう美味しく思えた。




変わらない場所、変わらない味。
そういうところに立ち戻ってみるのは面白い。
自分が変わっている事に気付かされるから。