覚悟するや否や
共に暮す猫を亡くした方の日記を見た。
ありとあらゆる手を尽して、
出来る事は もう 静かに見守る事だけしか
残されていない時間の、何と長く辛く悲しい事か。
色々な記憶が蘇り、色々な事を想う。
人も猫も、深く関わるには
それなりの覚悟が必要だと考えて来た。
いつか来る別れ。
どんな形で来るのか、いつ来るのか
何も解らずにそれを待つのはとても恐ろしい。
しかしそれだけに囚われてしまわないようにしなければ。
覚悟と言うと潔く聞こえるが、
本当は臆病なだけなのではないか。
最悪な結果を想定しておけば
その時を迎えねばならぬ時、
ほんの少しでも痛みが緩和されるのではないかという
姑息な計算が見え隠れする。
しかしその姑息さこそが、
今を精一杯楽しむ事の邪魔になるのだとしたら
覚悟などしない事こそが本当の潔さなのかも知れない。
そういう潔さや勇気が欲しい。とても欲しい。