本当は今日から数日間、留守を友人に頼んで帰省する予定だったのだが
悪い土産を持ち帰らぬよう、帰省するのは風邪が全快してからという事にした。
それでも一応は荷造りをしておこうと鞄にあれやこれや詰め出した途端、
チィさんの御機嫌が悪くなった。


急に大きな声で鳴き始めたかと思うと
一階に駆け下りて行ってなかなか戻って来ない。
このところ夜は冷えるので一階には滅多に下りる事も無かったのに。


暫らくしてまた大きな声で鳴きながら二階に駆け上がって来ると
今度はすぐには側に来ないでカーテンの陰から荷造りする様子を睨みつけている。
その様子があまりにも恨めしそうなので 撫でて御機嫌を取ろうとしたのだが
どうしても鞄があるのが気に入らぬらしい。


猫の歳を取ってからのこういう事への敏感さは驚くべきもので
ちょっとそこまで用事で出掛けるのと
暫らくは戻れない用事で出掛けるのを
外れる事無く的確に察知する。



これではチィさんが寝ている間にこっそり荷造りする他無さそうだ。